ポルトガル女子一人旅②*リスボン散策
9/12(火)
この日のメイン観光はジェロニモス修道院、ベレンの塔、発見のモニュメントです。この3つはポルトガルの大航海時代を象徴する建築物で、世界史の中でも特にこの時代が好きな私にとってはとても楽しみにしていた1日でした。
ジェロニモス修道院
ジェロニモス修道院はポルトガルの大航海時代の繁栄を象徴した建物です。建築にはマヌエル様式が取り入れられており、そのモチーフは地球儀やロープといった航海に関係するものや、異国の動物や植物などこの時代を表すものが用いられています。つまり大航海時代のロマンをばっちり感じることのできる場所です!
リスボアカードを手に入れて朝イチでジェロニモス修道院へ向うと…なんとopen前にも関わらず大行列が。この時期のリスボンはオンシーズンでどこに行っても混んでいるのですが、そんなことを知らずに来たので最初は面食らいました。
徐々に暑くなってきた中並ぶのはキツかったですが、サングラスと帽子を宿に預けてしまっていた失態。なんとか1時間ほど列に並び、11:00に入場することができました。入り口の受付が2人しかおらず大行列も尻目にゆっくりとした対応、そりゃあ行列もできるはずです^^;
入場料は10€ですがリスボアカードが適用されます。
南門
まずは大行列で待っている間じっくり見れた南門からです。こんなに精巧な彫刻が外に吹きさらしでいいんでしょうか。門の中央の像がエンリケ航海王子!アーチの上はマリア像で、その周りを聖人像が囲みます。
西門から回廊へ
西門から中に入りまずは回廊の見学です。天井のアーチの造りがとても美しく、さらに柱には細かいモチーフが点々と施してありとても豪華。石灰岩を用いて造られているそうです。
中庭からです。装飾の美しさがよく分かります。
よく見ると柱には様々なモチーフがあります。左は天球儀で、大航海時代の国家の象徴です。右は胡椒の花、大航海時代は胡椒などの香辛料を求めて始まったと勉強しましたが、レリーフに掘られるほど当時は貴重なものだったんですね。
何だか分かりませんが、かわいい模様も発見。植物かな?
食堂
修道士たちが食事をとった部屋です。壁にはポルトガル名物のアズレージョ!アズレージョは一連のお話になっているようですが知識不足でストーリーは分からず。入り口でのんびり受付をしていたお陰か、中に入ってしまうと人混みはそれほどでもありません。
食堂の一番奥にはマヌエル1世の守護聖人である聖人ジェロニモスの肖像画です。足元の獅子はお供なのだそう。
サンタ・マリア教会
回廊見学の後は修道院に付属するサンタ・マリア教会に行ってみます。2階に上がって全景を撮影してみました。柱はヤシの木をモチーフにしているのだとか。この教会内部も柱や壁にはマヌエル様式の彫刻が施してあり見ていて飽きません。
一階に降りてきました。そういえばジェロニモス修道院は日本とも関わりがあるようで、1584年に天正派欧少年使節団がここに立ち寄りその壮麗さに驚愕したとか。そもそも約500年もの前に日本人が海を渡ってここにきている事も驚きなのですけど!
教会の中央奥は王族一族の墓があります。棺の台座には象!インドとの交易が盛んだったことの証でしょうか。
ヴァスコ・ダ・ガマのお墓が石棺がありました!教科書に載っている偉人のお墓を見れたことにテンションが上がります。インド航路を発見したことで日本でも有名ですが、ジェロニモス修道院に墓があるなんてやはりポルトガルでも英雄なんですね。石棺の中央には船のレリーフがあります。
柱に手が彫られているのが分かりますか?正確には”ロープを掴む手”で、航海の無事を願う縁起物だそうで、触ると幸運になるそうです。私も願掛けで触っておきました。教会内には三箇所あるそうですが、残念ながら出口付近の一箇所しか見つけることができませんでした。
13:00 見学終了。しっかり見て回ったので思ったより時間がかかりました。
発見のモニュメントへと向かいます。ジェロニモス修道院はいつの間にはこの大行列でした。
発見のモニュメント
写真で見るのとは全然違う、実物はとっても大きい!やっぱり写真で見るだけではなく、自分の目でみるのは大切だなと痛感。
先頭に立つのがエンリケ航海王子。後ろには左右32人の航海に携わる偉人が並びます。テージョ川とその先の世界に目を向ける偉人たちを見ていると思わずうるっときました。この時代の航海がどれほど危険なものだったのか、一方で未知の世界への憧れや期待はどれほど大きなものだったのか。その後、彼らは航海で日本に来ているのだから親近感を感じます。
ロマンを感じる時代ではありますが、その後世界は奴隷貿易という暗い影も落としていくので何とも複雑な気持ちです。
日本人には馴染みの深い人物も!左の写真、前から3番目は教科書にも出てくるヴァスコ・ダ・ガマ。インド航路を発見した人物です。
右の写真の手を合わせている人物は、みんな大好きなフランシスコ・ザビエルです。日本やインドで宣教を行った人物として本国でも有名なのですね。髪の毛がしっかりあって、教科書で見慣れた彼の絵とは雰囲気が違うような気が。
ベレンの塔
発見のモニュメントから歩いてベレンの塔へ行くも、入場に大行列。少し並んでみたが、全く進む気配がなく1時間以上は待ちそうだと入場は諦めました。
外から眺めるベレンの塔は美しく、司馬遼太郎は”テージョ川の公女”と例えたそうです。確かに女性的な建物です。1519年に完成したそうですが、川に浸かっていて腐敗しないのでしょうか。
パステイシュ・デ・ベレンでエッグタルト
ベレンの塔を見た後は、サンジェロニモ修道院までバスで戻ります。歩ける距離ですがリスボアカードを使わないともったいない。
サンジェロニモまで戻ってきたのは、ガイドブックにも載っているパステイシュ・デ・ベレンというエッグタルトのお店に立ち寄りたかったからです!
ここのお店もとても混んでいましたが、店内は意外にも奥行きがあって席数は多いようでした。混んでいる店内ではゆっくりも出来なさそうだったのでエッグタルトを2つテイクアウトすることにしました。
朝食に食べたエッグタルトよりも甘さが控えめで卵の味がしっかりとしていました。皮もパリパリでとっても美味しい。さすが有名店!
歩き疲れたので一度ホテルに帰り少し休むことにしました。続く。