ボッティチェリとギリシャ神話
イタリアには名立たる美術館がたくさん。
バチカン美術館に始まり、ウィッフィ美術館、ブレラ美術館などなど。
絵画好きにはたまらない美術館ばかりでしょうが、美術に疎い私は頭の中が???。そして最後には飽きてきますw
そんな美術バカな私ですが、キリスト教の知識とギリシャ神話を勉強し始めたことで、絵画も少し楽しめるようになってきました。
ギリシャ神話は日本で言う"日本むかし話"のようなもので、西洋文化に触れる上では知っていて当たり前の知識です。特にルネサンス期以降の絵画にはギリシャ神話が元になっているものが多く、ギリシャ神話をよく分からない人が???となってしまうのも当然かと思います。
例えば、こちらは有名なボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」。
真ん中の女性はギリシャ神話の女神"アフロディーテ(英語名:ヴィーナス)”です。
「この人、誰?」でも、大丈夫!
登場人物には、その人物のkeyとなる物が描かれていることが多いです。
周りに描かれている薔薇の花や貝はアフロディーテの持ち物であり、真ん中の人物がアフロディーテであるというkeyになります。
そしてこの場面は海岸のようですが、これもギリシャ神話に基づきます。
アフロディーテは海の中で白い泡から誕生したとされ(この経緯もとっても面白いのでまた後日)、その後キプロス島に上陸したとされます。この画はまさにその瞬間を描いているんですね。
このように元となるギリシャ神話を知っているかどうかで、絵画の楽しみ方が格段に違ってきます。
ボッティチェリはギリシャ神話を読みながら、どのようにヴィーナスの美しさを表現しようか考えていたはずです。そんな妄想まで・・。
まだまだ勉強中ですが、またゆっくり美術館巡りをしたいものです。
おしまい。